Subscribed unsubscribe Subscribe Subscribe

Kentaro Kuribayashi's blog

Software Engineering, Management, Books, and Daily Journal.

『オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より』の紹介

週末、いくつか読んだうちの一冊、岡田斗司夫さんの『オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より』がとてもよかったので紹介します。

この本は、そのいかにも最近の新書的な、無駄な煽りタイトルで敬遠される方も多いと思いますが、もったいないと思います。中身は、人生相談を、いわばケーススタディとして扱う、考え方の本(とも読める)。それでいて、我々それぞれの人生において、ダイレクトに役立つものでもあります。

人生相談なのでいろんなひとのいろんな問題が紹介されるわけですが、この本では「相談者の味方になる」ということ、実用的な回答を寄せることを前提に、なぜそのような回答を行ったのかということを、岡田さん自身の思考の深化の流れとともに解説していきます。その前提ゆえ、ただ論理的なだけではない、それでいて非常に筋の通った、前向きな回答が多くて、相談者ならずともある種の感動を覚えてしまうほどです。

「ロジカルシンキング」「問題解決」「戦略思考」など、ビジネス書の一分野として、それら「考え方」の本は書棚の一角を占め、どれを読んだらいいのかわからない程たくさん出版されています。しかし、そのどれもが、我々普通の社会人からすると、どれほど自分ごととして読めるものであるか疑問です。本書は「人生相談」という形でありながら、少しもレベルを落とすことなく、というか、非常に高いレベルで「ロジシン」を実践してみせる本です。

人生の各局面で立ち現れる問題に思い悩むことと、ビジネス上の課題を解決するためにあれこれと思考をこらすこととの間にはそれほどの違いはありません。むしろ、前者の方が「正しい回答」など存在しない分、より難しいかもしれません。それが故に、本書を読むことは、仕事にはもちろん、我々の生き方にとっても、おおいに役立つことでしょう。オススメです。