アカデミックな組織論に位置づける感じでアジャイル開発プロセス(特にソフトウェア開発プロセスとしてのスクラム)について書いた研究について知りたい。
ここ2ヶ月、組織論周りの教科書や研究書、それらを学者たちが一般向けに咀嚼して書いた本を集中的に数十冊読んできて思うのは、スクラムでもなんでもいいんだけど、アカデミックな組織論が提供するバリエーションの範囲から出るところはそんなにはなさそうということ。そのうちのいくつのパラメタをいじると、たとえば「スクラム」と呼ばれるものになるという感じ。
なので、これまでの組織論の積み上げをちゃんと学習すれば、議論の余地のないところと議論するべきところがはっきりするんじゃないかなと思うわけだ。議論の余地のないことについて議論しても無駄なので、そういうのはさっさと本を読んで吸収し実践すればよいわけで、そこに時間をかけるべきではない。
で、議論の余地がありそうだなあというのはどういうことかというと、
で書いておいたような疑問。あとは、「WEB+DB PRESS Vol.75」や「WEB+DB PRESS Vol.78」で書いた、ソフトウェア、とりわけWebサービスというものの性質そのものを人間がどのように認識するのか、そしてそのために必要な組織論というところが議論するべきことだと、いまは直感している(もちろん、僕がものを知らないだけで、それらは既に解決済みの話かもしれない)。
既存の書籍で、かつ、ソフトウェアを開発するための組織に対する提案として優れているのは、今年邦訳が刊行された『組織パターン (Object Oriented SELECTION)』なのかなという感じがする。

組織パターン (Object Oriented SELECTION)
- 作者: James O. Coplien,Neil B.Harrison,ジェームス・コプリエン,ニール・ハリソン,和智右桂
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2013/08/06
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (6件) を見る

- 作者: 栗林健太郎,柴田博志,はまちや2,常松伸哉,黒田良,川添貴生,安宅啓,松下雅和,桑野章弘,Jxck,伊藤直也,佐藤鉄平,登尾徳誠,中川勝樹,奥野幹也,近藤宇智朗,堀江幸紀,後藤秀宣,渡邊恵太,中島聡,A-Listers,WEB+DB PRESS編集部
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2013/06/22
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (8件) を見る

- 作者: WEB+DB PRESS編集部編,栗林健太郎,安詮院康広,山口良平,尾上忠輔,大川高志,坂本寛樹,青木峰郎,増井雄一郎,中島聡,江島健太郎,中島拓,柴田博志,伊藤直也,登尾徳誠,片桐崇,後藤秀宣,佐藤鉄平,近藤宇智朗,長野雅広,奥野幹也,渡邊恵太,A-Listers,家永英治,はまちや2,川添貴生,原田勝信,和島史典,城倉和孝,安達俊雄,Akira,川嶋賢一
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2013/12/21
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (1件) を見る